こんにちは、防府市の主婦なんたんです^^
防府市を舞台に繰り広げられるアニメ映画『マイマイ新子と千年の魔法』

2009年11月に上映され、今年で11周年。
名作『この世界の片隅に』の監督、片渕須直さんが作られた映画で、今も地元防府の方をはじめ多くの人に愛されています。

以前も観たことがあるのですが、今度は子どもたちにも観せたいと思い娘と鑑賞。すごくいいお話だな、とくに防府の方にはぜひ観てほしい!と感じました。
そこで今回は『マイマイ新子と千年の魔法』のあらすじ、原作、声優さんや配信などについてご紹介します。

『マイマイ新子と千年の魔法』とは

【『マイマイ新子』 高樹のぶ子 ちくま文庫】

『マイマイ新子と千年の魔法』の原作になったのは、防府市出身の小説家・高樹のぶ子さんの『マイマイ新子』
昭和30年代の防府市を舞台に、10歳の新子の日常を描いています。

映画『マイマイ新子』は2009年の上映当初、日本全国で30数館での上映でした。
そのため興行的にもふるわなかったのですが、内容の素晴らしさに感動する人が続出。

じわじわ口コミで評判が広がって、上映存続を訴えたインターネットでの署名などを通じて約80ヶ所のシネコン、ミニシアター、野外上映などで1年近くのロングランになりました
地元で舞台になった国衙での野外上映会や、監督自ら案内役になって映画の舞台になった防府をめぐるイベント「マイマイ新子探検隊」も開催されたそうです。

また海外の映画祭で賞を受賞。海外での評価も高い映画です。
昨年は上映10周年ということで、地元防府のイオンシネマでも上映が行われました。

『マイマイ新子と千年の魔法』あらすじ

昭和30年の防府市国衙。
国衙には平安時代、周防の国の都があった。今も広い麦畑の間を流れる直角の川や地名などに、その名残をとどめている。

おでこにつむじ(マイマイ)がある青木新子は、マイマイをぴんと立てて妹や友達といつも元気に駆け回っている明るい女の子。
千年前の話をおじいちゃんに聞いては、当時の周防の国に思いを馳せます。
まるで目の前に千年前の周防の国が広がっているかのように、そこにいる人々の生活やお姫様のことも思い描けるのでした。

ある日、東京から転校生がやってきます。その子は島津貴伊子(しまづきいこ)。
工場の医者であるお父さんとふたりで防府にやってきたのです。
お母さんを亡くし、東京から防府という田舎に来たばかりの貴伊子は学校にも慣れなかったが、あることをきっかけに新子と仲良くなります。
新子から周防の国の話を聞いた希伊子は興味津々。ふたりで千年前の女の子(諾子)に思いを馳せます。

(周防の国 国衙趾)

友達のシゲルやタツヨシと、桑畑の水路でのダム造りに夢中になる新子と貴伊子。
そこにちょうどやってきた金魚に「ひづる」という大好きな保健の先生の名前をつけて飼うが、ある日「ひづる」は死んでしまいます。
お母さんの香水をダムの中に入れたのがいけなかった、と落ち込む希伊子。
「ひづる」がいなくなることで、仲間との関係も揺らぎ始めます。

そんな時「ひづる」によく似た金魚を見かけたという話を聞き、みんなで金魚を捜索。
いくら探しても見つからずうなだれるみんなを見て、5年生のタツヨシは警察官である父の木刀を旗印に、明日は必ず見つけよう、明日は笑おうとみんなを鼓舞します。

みんなの心がひとつになりかけたその日の夕方、大変な事件が・・・。

・・・思わず全部書いてしまいそうになりますが、まだ観られていない方も多いと思いますのでこの辺りで。
続きはぜひ、作品をご覧になってください。

(新子と貴伊子が遊んだ佐波神社)

防府の街の美しい景色、画面を駆け回る新子たち。
麦畑の脇にある真っすぐな道を千年前の牛車がゆるり、ゆるりと通り、新子たちがその横をすり抜ける様子。
昭和30年にはこんな世界が広がってたんだ。さらに千年前にはこんな風景が、こんな女の子が・・・と、新子ちゃんの空想の世界にどんどん引き込まれていきます。

防府市民としては、あそこは今のあの辺だなとか、新子が通ってる小学校への通学路はあのあたりかなとか、現在の様子と対比しながら観られるのが楽しいですね。
子どもたちと映画に出てきた場所の探検隊をしたくなります^^

『マイマイ新子と千年の魔法』声優、主題歌は

主要キャストの声優は、

青木新子   ・・・福田麻由子
島津貴伊子  ・・・水沢奈子
諾子(なぎこ) ・・・森迫永依(もりさこ えい)
青木長子(新子の母) ・・・本上まなみ

女優の本上まなみさんが新子ちゃんのお母さんの声なんですね。
長子さんはおっとりしててとっても面白いです。
長子さんが10年前に新子をお腹に宿していたときはまだ戦争中で大変な時代だったろう、と監督が想像していたところ、あることをきっかけに、こうの史代さんの漫画『この世界の片隅に』に出会ったそうですよ。

【『この世界の片隅に』こうの史代 双葉社】

そこから映画『この世界の片隅に』が誕生したんですね。

エンディングに流れる主題歌はコトリンゴ「こどものせかい」
優しいとってもいい曲です。

『マイマイ新子と千年の魔法』 配信はある?

『マイマイ新子と千年の魔法』は配信サイトで観ることができます。

Amazonプライムビデオ
dアニメストア
Netflix
バンダイチャンネル

どれも月額料金がかかりますが、初月無料などのお試し期間がありますよ。

『マイマイ新子と千年の魔法』DVDや原作本は

DVDも販売されていますので、配信サイトを観て気に入られたら手にされてみてはいかがでしょうか。

高樹のぶ子さんの原作も、映画とは違うせつない世界観を感じることができます。
ぜひ読んでみてくださいね(kindle版もあります)。

まとめ

今回は防府市を舞台にした『マイマイ新子と千年の魔法』をご紹介しました。

防府は周防の国の都があり、菅原道真公がお立ち寄りになり、また維新の志士が闊歩した街。
今こうして暮らしている中にも、国衙趾や防府天満宮、周防国分寺、暁天楼など、多くの史跡が遺され、当時がしのばれます。
休みの日やちょっとした時の散策で、防府の街の歴史を感じなおしてみたいですね。
そんなことを『マイマイ新子と千年の魔法』を観て、思いました。

映像がきれいで懐かしさを覚え、胸がきゅっとする作品です。ぜひ、観てみられてくださいね。